アイスクリーム療法と不登校の原因は親の過干渉と言われることについて

不登校のあれこれ

子どもが不登校になってから、
どこかに❝答え❞が転がっていないかと思い、本を読み漁りました。

その中の一冊に書かれていた
❝アイスクリーム療法❞なるもの。

アイスクリーム?
なんのこと?

今回は、そのアイスクリーム療法と、
親起因の不登校原因としてよく挙げられる過干渉との話です。

アイスクリーム療法って何?

アイスクリーム療法とは、医師・臨床心理士の
田中茂樹氏が書かれた「子どもを信じること」という本の中に出てきます。

子どもを元気にするかなり有効な方法として提唱されています。

しかし、子どもに対するアプローチではありません。

実は、親への認知行動療法なのです。

方法を簡単に説明します。

スーパーでアイスを大量に買います。

そして、それらを冷凍庫に満杯になるように入れておきます。

親から子どもにいうことはただひとつ。
「アイスはいつでも食べ放題だよ」

それだけです。

これでどうして子どもが元気になるの?って思いますよね。

アイスをたくさん食べられて嬉しいから??

いえいえ、違います。

親が小言や注意を
言ってこなくなるからです。

ポイントは、
アイスクリーム療法を行う上での親が守らないといけないことを守れるかです。

親が守らないといけないこと⇩

①アイスはできるだけ多くの種類のものを買う
②子どもがアイスを選んでいるときに口を出さない
③アイスを食べられることに条件を付けない
④食べた空カップやゴミなどが放置されていても、片付けは黙って親がする

アイスクリーム療法の目的

想像してみてください。

スーパーで大量のアイスを買う。
冷凍庫に入れ、子どもにはひとこと「いつでも食べ放題」とだけ伝える。

たったこれだけなんですが…
できますか?

・子どもがアイスを決めきれず、冷凍庫をしばらく開けている
・子どもがアイスを3個4個…と続けて食べている
・子どもが食べたアイスの空カップがそのままテーブルの上に放置されている

このようなことがあれば、ついつい

❝冷凍庫は早く閉めて❞
❝早く選びなさい❞
❝そんなに食べたらお腹壊すよ❞
❝夕飯前には食べないよ❞
❝食べたゴミはきちんと自分でゴミ箱に入れなさい❞
などなど…

言ってしまいますよね。

想像しただけで、
私はいろんなことを言ってしまうだろうなと思います。

これが大事なのです。

親の気持ちとそこからくる自分の行動・言動に、親自身が気づくこと。

それこそが、アイスクリーム療法の目的です。

不登校の原因は過干渉?

【不登校 原因 親】とか
【不登校 親の特徴】で
ネット検索したことありますか?

ちなみに私はあります(笑)

❝過干渉❞というワード…
よく書かれているんですよね。

過干渉とは「必要以上に関与すること。一般的な限度を超えて関わること。過剰に干渉すること」とあります(実用日本語表現辞典より)。子育てにおいては、子どものすることに過度に口や手を出したり、親の考えや思いを一方的に押し付けることをいいます。

子どもの意志や気持ちとは関係なく親がコントロールしたり、子どもの欲求や行動を制限するため、親子の信頼関係に溝ができたり、やがて子どもはストレスを溜め込むでしょう。
引用元:親の過干渉とは? 子どもへの影響・チェックリスト・改善方法 [子育て] All About

いやいや、過干渉なんて私はしてない。

私もそう思いました

ですが、アイスクリーム療法ではどうでしょうか。

子どもに色々言ってしまう自分。
想像しませんでしたか?

アイスクリームを食べすぎてお腹を壊したり夕ご飯が食べれなくなっても…
困るのは子ども自身です。

アイスを選ぶ時間が楽しいのに、
楽しんでいる最中に何か言われたらどうでしょうか?

例えを挙げるなら、
ウインドウショッピング

色々見ることが楽しいのに、
同行している夫から❝もう早く決めてよ❞なんて言われたら悲しいですよね。

アイスクリームを食べるという些細なことだけど、
その些細な日常の行動にもあれこれ言われたら…

ある意味で❝きちんとしている親❞にとってはかなり荒療治なはずです。

それだけ、子どものことが気になって色々と言っていたりするからです。

いかに子どもをコントロールしようとしていたかに気付くのです。

行き過ぎたコントロールは…
親子関係が一方通行になったり、子どものストレスに繋がるでしょう。

だから、不登校の原因としてよく過干渉が挙げられるのだと思います。

ラーメン屋さんでの出来事

数か月前に、子どもたちと一緒にラーメン屋さんに食事に行きました。

よく行くラーメン屋さんです。
注文するメニューはいつも同じで決まっていました。

しかし、その日は…

(長男)
チャーシュー多めにする!

(次男)
麺大盛りにする!

それぞれトッピングを追加すると言ったのです。

この瞬間私は…

え、食べきれる??
多くない?

と言ってしまいそうになる自分に気付きました。

なぜなら、お決まりのメニューでこれまでお腹いっぱいになっていたからです。

食べきれないのでは?という予測が立ち、
回避したいと思い、つい言ってしまいそうになる。

これって本当に些細なこと。

アイスクリーム療法のことを
知らなければ、
きっとひとこと言っていたと思います

グッとこらえたのは、
私がコントロールせず、子どもたちの気持ちと決めたことを尊重しようと思ったからです。

そんなトッピングくらいで大袈裟な…
なんですけど。
これが日常の生活の中の一コマだからこそ、大切なのだと思います。

塵も積もれば山となる…で、
日常のひとことはすぐに積み重なってしまいませんか?

ちなみに子どもたちは
希望のトッピングを追加して完食!
満足してました(笑)

まとめ

子どもが不登校になってからというもの、
子育てを振り返り、自分自身について気付くことがたくさんありました。

・どうして私はこんなことを言ってしまうんだろう…
・どうして私はここが許せないんだろう…

自分のことなんだけど、
きっと自分ひとりだったら絶対に気付けない自分。

子どもという大切な存在を通してだから、気付けたんだと思います。

アイスクリーム療法について詳しく知りたい方は、
是非とも書籍を読んでみてください。

目から鱗が落ちると思いますよ(笑)