親の仕事や働き方への影響、日常生活、学校外の居場所にかかる費用など…
不登校になると、様々なお金の問題が発生します。
多くの親にとって、そもそも子どもの不登校は想定外のはずです。
例えば、子どもの習いごと費用や進学費用など、想定内のことなら準備しますよね。
しかし、不登校になった時のためを考えて準備している親はいないと思います。
なぜなら、まさか自分の子どもが不登校になると思って子育てしていないからです。

私もそうでした…
突然不登校になって巻き起こったお金に関するあれこれ。
今回はそのことについてお話したいと思います。
親の仕事への影響
あくまで我が家の場合ですが。
子どもが不登校になったことで私の年収は下がりました。
私はパート勤務をしています。
パートタイマーの私にとって、勤務時間が短くなることイコール収入減に直結するからです。
なぜ勤務時間が減ったのか…。
不登校になり、長男は朝なかなか起きられない、起きてこないようになりました。
心の充電が減ってしまっていた我が子。朝は登校する時間ということもあり、長男にとっては辛い時間だったと思います。
次男に関しては五月雨登校が始まったので、今日は登校できるかどうか…。
私は毎朝確認をしていました。
次男の朝の様子は様々でした。
登校するかどうかなかなか決められなかったり、布団をかぶって無言を貫いたり、少し声をかければ起きてきて付き添い登校したり…。
不登校になる前は、私は子どもの登校時間とほぼ同時に家を出て職場に行っていました。
しかし、不登校が始まってからは…
・次男の付き添い登校の日は、学校へ寄るため勤務開始時間に間に合わない。
そんな日々が続きました。
職場には事情を説明しました。
幸い理解のある職場だったのでありがたかったのですが、遅刻が続くことは私にとって精神的に負担でした。

「この状況が来週になったら解決している」
なんて現実はない
これは長期戦の始まりだ…
そう感じた私は職場に相談し、朝の勤務開始時間を30分ずらしてもらうことにしたのです。
その結果
勤務時間が短くなり、収入が減ることになったのです。
日常生活
不登校になると、子どもたちはほぼ家にいる状態になりました。
不登校初期は心の充電がなく、不登校に突入してからもしばらくは減り続けると言われています。
外に出るパワーも友達に会うパワーも習い事に行くパワーも無くなりました。
ご飯を食べて寝る、生きる上で最低限することをできていたらそれで良い…そう思うほど、特に長男はしんどそうでした。
家生活となると、当然ですが食事は三食準備が必要です。
学校に行くと昼は給食が出ますが、もちろん給食を食べる機会はなくなります。
私の住む自治体では、給食費はコロナ禍より無料になっています。
(今後変わる可能性はありますが。)
従って、不登校になったことで食費が増すようになりました。
さらに、日中家にいることで電気代や水道代、夏場は冷房代、冬場は暖房代がかかります。
我が子はほぼリビングに居て自室に籠ることはないので、その点は集約されてありがたかったのですが…。
ではいったいどの程度増したのか…
具体的な比率を出すと

食費に関しては約1.3倍
光熱費は約1.2倍に…
子どもたちは成長期です。
食費に関していうと、不登校関係なく、成長期で食事量が増した面ももちろんあります。
食事はしっかりとって、健康な生活を送ってほしいと思っています。
光熱費に関しても、生きていく上での必要経費であり仕方ありません。
ただ、不要な電力は使わずこまめに切るなど意識しています。
学校以外の居場所にかかる費用
不登校になり、子どもたちは習い事をやめました。
それまでは長男は塾とプログラミング、次男は公文に通っていました。
やめざるを得なかった、それは心の充電が切れた結果です。
行くパワーがなくなったので仕方ありません。
それぞれの習い事にかかっていた費用は貯金に回しました。
そして、長男が不登校になって1年4か月後…
学校以外の学びの場を色々と模索した結果、不登校専門の家庭教師に来てもらうことになりました。
週1回90分の訪問、先生の交通費含めて月謝は30050円です。
やはり訪問で来ていただくので、なかなかの費用がかかります。
しかし、外に出ていくことにハードルがある長男。
訪問スタイルは精神的負担がかなり減ります。
家という安全地帯にいながら学習できること。
それが最大の利点であり、その時の長男にとってはちょっと頑張れば乗り越えられるハードル設定だったのです。
これを書いている今現在、長男は家庭教師の来訪以外に不登校支援を2か所受けています。
1か所は公的なものなので無料。
もう1か所は民間なのですが、現在は基金制度を受けて無料です。(期限付きで今後有料予定ですが、無料は本当にありがたいです)
次男に関しては、五月雨登校中で放課後の習い事にまで余力がなく…
何もしてません。
もし不登校でなければ、塾などの費用はかかり続けていたと思います。
今現在までを見ると、費用面でいうと不登校になったことの差はないかもしれません。
しかし、不登校になったことで…
・民間フリースクールなどの学校外の居場所にかかる費用は基本的には自費であること
・今後高校進学で通信制高校やサポート校を利用した際にかかる学費など
考えると、なかなか頭を抱えるものがあります。
少し話の規模が大きくなりますが…
国は不登校を問題行動とせず、子どもたちの多様な学び方を認めています。
しかし、不登校になり学校教育が受けられなくなった場合の学校以外の民間の学びの場にかかる費用は基本的に自費であること、そのことに矛盾を感じてしまいます。
なぜなら、多様な学び方を認めているから、家庭の経済的な事情によって左右されるからです。
今は民間フリースクールやネット上での不登校児の居場所など、様々な居場所が選択できます。
長男も次男も、その時々の状況に応じた学び方や居場所を選択できたら良いなと思っています。
お金の心配をすることなく居場所を選択できる未来がくることを願いたいです。